牟岐町を想う若者たちが大集合!

3月21日(日)に旧牟岐小学校のカフェ室で『牟岐みらい会議第二部』が開催されました。牟岐町出身の新成人である中山拓真君と小島脩生君の「成人するにあたって、牟岐町に何か恩返しをしたい」という想いから始まったこの企画。

今回の参加者は牟岐町出身者の他、牟岐町で働く若者やひとつむぎ大学生、HLAB大学生、徳島文理大学の学生ら、15歳から25歳までの若者と牟岐町で活動する大学生21人です。ゲストには土佐山アカデミーの吉冨慎作さんをお招きし、オンラインと対面を組み合わせたハイブリッド型で行われました。

中山君は「これだけ多くの同世代の仲間が参加して下さる。牟岐町を想う仲間がこれだけいるんだということを参加者に感じてもらい、地域の人にも伝えたい。」と意気込みを語ってくれました。

私もひとつむぎで牟岐町に関わっている大学生の一人として参加しました。

今回の目的は「仲良くなる」こと。参加者の全員が牟岐町で活動しているとはいえ、関わったことのない人や顔見知り程度の人もいます。

グループワークが進むにつれて、椅子に座っていた参加者が地べたに座り始め、「個人」ではなく「グループ」で試行錯誤し、本当の仲間になっていっているのを感じました。

 

吉冨さんからグループで活動する際には、関係の質・思考の質・行動の質・結果の質の四つは互いに影響を与え合っているという「関係性」についての話がありました。私は参加者たちの「関係性」は関係の質を重視して、思考の質の向上が、行動の質の向上に繋がり、遂には結果の質をもたらし、さらに関係性の質の向上に繋がるというグッドサイクルの適例だと感じ、嬉しくなりました。

 

多くの参加者の印象に残ったのは『戦略BBQ』

これは他地域に住んでいる人にどうしたら買ってもらえるかをチームで名前、コンセプト、値段を考慮しながら、牟岐の食材を使ってカスタムしたBBQセットを作るというものです。

材料には、牟岐町産のお米と野菜、トコブシ、ジビエ肉、牟岐色窯で作られた備長炭、飾りには菜の花があり、優勝チームにはアワビが準備されていました。

 

私のチームはHLABの清水万尋さんの「東京に住んでいると、お米を水道水で炊くのはちょっと抵抗がある」という、徳島に20年間住み続けている私としては意外な視点を取り入れました。また、シラタマ6期生の久京聖くんが去年のシラタマ活動で学んだことを生かし、「ジビエ肉や備長炭を使うことは、環境問題にも繋がっていてSDGsに貢献できる」と説明してくれました。

その後のBBQでは、イノシシ肉の脂の上品さ、ぷりぷりしたトコブシ、甘くてコリコリしたアワビなど食材の美味しさに感動しながら、贅沢に頂きました。

 

 

午後からは『人生グラフ』で今までの人生の良かった時と悪かった時をグラフで表現して振り返り、それを踏まえた上で3年以内にやりたいことと牟岐町で出来ることを考えました。

その結果、牟岐町の自然を使った体験ツアーをしたい、牟岐町全体を使ってお互いに協力し合い、与えられたミッションをクリアするRPGゲームのようなことをしたい、新しいことに挑戦したいときに気軽に使える貸スペースを作りたい、フリーコーヒーをして人と交流する場を作りたいなど、多くの意見が上がりました。

これらの意見に共通するのは「人」を集めて楽しく牟岐町を盛り上げたいということでした。

 

この発表を町長を始め多くの地域の方々が見に来てくれていました。

終了後、高校生や大学生からは「このワークショップをしたことで仲が深まり、関わり方が団体から個人に変わった」「オンラインでしか関わったことがなかったので、対面で会うことが出来て嬉しかった」「みらい会議から出た案が実現し、チャレンジしたい人達が集まることが出来たらいいな」という声がありました。

牟岐町産業課の佐藤夏海さんからは「普段、会うことのない年代がどういう風に牟岐町を変えていきたいかを知れて、自分ができることを考えることが出来ると思った。牟岐町の産業を盛り上げることができたら嬉しい」と前向きに語ってくれました。

また、高校時代から中山君を知っている吉冨さんは「彼が牟岐町出身者、産業課のひとり、みらい会議の主催者などさまざまな立場も持っており、高校生からステージが変わったことを感じた。ワークの中であった『関係性』の中に入って楽しいことをしたい」とおっしゃっていました。

 

最後に中山君は「20年間この町から出たことはないが、特に牟岐町で働いたこの2年間は、町に対して自分に何ができるのかと悩むことが多かった。今もその悩みは消えてないけれど、今日集まった皆さんから勇気を貰った。課題もいっぱい見つかった。今ようやくスタート地点に立った気がする。」とお話ししてくれました。

今回のように牟岐町に多くの若者が一斉に集まれることは少ないと思います。しかし、ワークを通して感じた楽しさや仲間意識は、離れていても私たちの関係性の中に存在し、私はこれからもみらい会議が続いていくことで牟岐町に対する意見や動きになっていくと信じています。私自身、これからも牟岐町を盛り上げていけたらいいなと思います。

 

3月28日の徳島新聞に掲載されました。

 

 

真武未有(Matake Miu)

2001年徳島生まれ、徳島育ち。四国大学在学中。2019年からNPO法人ひとつむぎを通して牟岐町と関わり始める。インターンシップとして牟岐町のPR動画「人とつながる 牟岐でつながれる」を作成。「牟岐カレープロジェクト」の隊長。とにかく牟岐が大好きな大学生。ライターの卵。